恵まれた家庭で健やかに育てられた沢口 美春(さわぐち みはる)は、
男の注目を引かずにおれない美しく魅力的な女性だった。
そんな美春が周りから祝福され、ようやく愛すべき人と結ばれ妻となる。
しかし、その幸せは脆くも崩れ去ってしまう。
新婚早々に夫の洋介が他界したのだ。
わずか23歳という若さにして美春は未亡人となってしまった。
愛する夫を失った美春は、洋介の葬儀が終わっても喪服を脱ごうとせず、
虚ろな日々を送っていた。
だが、本当の悪夢はまだ始まっていない事を美春は知らなかった。
美春を訪ねてやってきた須山 暁人(すやまあ きひと)と名乗る男から、
夫には借金があった事を知らされる。
暁人より、その全額を払うように迫られる美春。
無論、夫を亡くしたばかりの美春には無理な相談であった。
暁人は、美春を事務所に強引に連れて行くと、借金の返済のため、
ある仕事を持ちかける。
それは美春には到底受け入れがたい屈辱であった。
だが、今の彼女には他に選択肢など無かった。
こうして、暁人に命じられるまま、美春は知らず知らずの内に被虐の罠へと
堕ちていくのであった……。